交響曲第9番(第九)合唱曲付き / ベートーヴェンの魅力
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2017年2月19日放送の「題名のない音楽会」では《2500回記念⑶ 祝典の音楽会》と題し、ベートーヴェンの交響曲第9番(第九)より《4楽章》が演奏されました。
1987年生まれの若き世界的な指揮者アンドレア・バッティストーニを迎えて、東京フィルハーモニー交響楽団、また4人のソリスト達も実力者揃いとあってワクワクしながら聴き入りました。
この曲は、日本では年末の風物詩として演奏される事が多いのですが、スケールの大きさから祝典にふさわしい曲であると改めて感じました。
【執筆者】女性/滋賀/ピアノ講師
この記事の目次
第九とは
「交響曲の王」と呼ばれたベートーヴェンの9番目にして最後の交響曲です。
1824年(今から190年以上も前)に完成された曲で、ベートーヴェンの晩年(亡くなる2~3年前)という事になります。
ベートーヴェン自身は題名を付けなかったのですが、副題として「合唱」や「合唱付き」とされる事もあります。
日本では、親しみを込めて「第九」(だいく)と呼ばれています。
この「第九」には、人は苦しみに耐え、それに打ち勝ってこそ、愛と喜びが生まれるという思想が込められていると言われています。
歓喜の歌(喜びの歌)
元来、声楽と交響曲が一緒になるとは考えられていませんでした。
また、交響曲第9番「第九」は、1楽章~4楽章まで全部演奏すると1時間を超える大変長い曲であります。
特に4楽章は「歓喜の歌」としても親しまれ、独唱及び合唱を伴って盛大に演奏されます。
歌詞はドイツの詩人シラーの「歓喜に寄す」が用いられています。
原曲の歌詞はドイツ語ですが世界中の言語に翻訳されて常にどこかで歌われています。
長い曲なので合唱団は、普通は1時間弱 待機しているわけで、4楽章になってオーケストラのワンフレーズを聴いたあと、満を持して(まんをじして)全員一気に立ち上がります。
4人のソリスト達の演奏のあと合唱団も加わり有名な「歓喜の歌」を歌います。
長い年月をかけて作曲した曲
ベートーヴェンがシラーの詞に感動し曲を付けようと思い立ったのは1792年の事だといわれています。
ベートーヴェンは、当時22歳で まだ交響曲は作曲していませんでした。
本当に長きに渡って構想を温めていたようです。
初演は1824年5月、53歳のベートーヴェンは、オーストリアのウィーンで初めて「第九」を発表しました。
その時、指揮者のベートーヴェンの横には、もう一人の指揮者がいたそうです。
病におかされたベートーヴェンの耳は完全に聴こえなくなっていたのです。
当時の人々には斬新すぎた
今でこそベートーヴェンの代表作となり世界中で愛され演奏されている曲ですが、当時、ヨーロッパ各地で何回か演奏された時は「演奏不可能」という評価で「駄作」とまで言われたということは大変驚きです。
現在でも難曲として有名な「第九」が当時のオーケストラで巧く演奏出来なかったという事、それは確かにそうであったのだろうと想像できます。
1827年3月、まともに評価されることなくベートーヴェンは56歳で亡くなったのでした。
ワーグナーによる復活演奏
1813年、ベートーヴェンの43年後に生まれたワーグナーは、少年時代からベートーヴェンの作品に感動し、研究に研究を重ねベートーヴェン亡きあと《復活演奏》に成功したのでした。
これ以降 第九は『傑作』という評価を得るようになったといわれています。
他の楽章も素晴らしい!
4楽章が有名なのですが、他の楽章も素晴らしいのです!
1楽章は非常に力強いオーケストラの演奏から始まります。
ベートーヴェンの叫びのような問題提起があり、2楽章に繋がります。
2楽章はとても速い曲で時折ティンパニーの音が凄くてスリルがあります。
3楽章は大変美しい曲で癒される感じです。
3楽章だけで25分くらいの長さがあります。
第九の魅力
レコード、CDで聴いた事があるという方も多いかと思います。
また今の時代はYouTubeなどで手軽に聴くことも出来ますが、生演奏では、何倍もの迫力を感じられ圧倒される事うけあいです!
演奏は、指揮者・オーケストラによっても多少違いますし、聴き比べたりするのも又、楽しい(*^^*)のではないかと思います。
第九の魅力は、文章では書き切れないくらいの深さがあるので、実際にコンサートホールに出向き、一度は生演奏を聴かれる事をおススメします^ ^