人類最古の歌からボカロまで ~若者は音楽離れしてるのか?~
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現代を生きる私たちにとって、音楽は空気の様な存在となっています。
街中に音楽が溢れ、音楽の無い生活は考えられません。
音楽の歴史は古くて、約3400年前のものとされる歌も見つかっています。
人類と音楽の付き合いはそれだけ長いものとなっているのです。
しかし、最近は若者の音楽離れが問題視されています。
確かに価値観は多様化し、娯楽も増えた為、CDは売れなくなりました。でも本当に若者は音楽から離れてしまったのでしょうか。
それを確かめる為に、音楽の昔と今を比較してみたいと思います。
【執筆者】20代後半男性/神奈川
この記事の目次
人類最古の音楽
音楽の歴史は非常に古く、いつどの様にして人類が音楽というものを手にしたのかは分かっていません。
最も古いとされている音楽には、ウガリットで出土した粘土板に書かれていた歌やセイキロスの墓碑銘、グレゴリオ聖歌などがあります。
ウガリットの粘土板に書かれた歌は、約3400年前に作曲された世界最古の歌とされていますが、一部が欠けている為に詳しいことは分かっていません。
セイキロスの墓碑銘は、トルコで発掘された墓石に刻まれていたもので、紀元前2世紀頃から紀元後1世紀頃に作曲されたと推測されています。
完全な形で残っている音楽としてはこれが最古のものとされていて、この音楽はセイキロスが妻に捧げる為の音楽と考えられています。
出典:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/cf/Seikilos.svg/500px-Seikilos.svg.png
グレゴリオ聖歌は、現存する西洋音楽の中で最古のものとされています。
西洋音楽とはいわゆるクラシックというジャンルに分類されるもので、これよりも古い音楽はあったと考えられていますが、楽譜などが存在しない為にグレゴリオ聖歌が最古のクラシック音楽と考えるのが有力となっています。グレゴリオ聖歌は教会で神に祈りを捧げる為に歌われていました。
出典:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/15/Graduale_Aboense_2.jpg/300px-Graduale_Aboense_2.jpg
次世代の音楽「ボカロ」
出典:http://topicks.jp/13781
最新の音楽と言えば、初音ミクを代表とする「 ボカロ 」です。
これはVOCALOID(ボーカロイド)という、ヤマハが開発した歌声合成技術のことで、若い世代の間でかなりの人気があります。
このボカロによる音楽は、ネット上で様々な人が多数の作品を発表していて、聴き手と作り手の線引きが曖昧になっているのが特徴と言えます。
その為かメロディーや歌詞は独特なものが多く、新造語が多用されていたり、構成に決まりがないなど、今までの常識にとらわれない自由な発想が原動力となっています。
この様な理由からか、ボカロ音楽は否定されることもしばしばありますが、次世代の新しい音楽として注目を集めています。
大きく変化した音楽の役割
古代の音楽と最新の音楽を比較すると、今までの音楽とこれからの音楽の違いが見えてきます。
一番の違いは、音楽の果たす役割の違いです。
今までの音楽は、神や人に対して祈りや想いを捧げる為に利用されてきました。
この時、音楽には作曲者の価値観やエネルギーが強く込められていて、それらを受け取るということを聴き手が楽しんできました。
聴き手に音楽が届くとき、その音楽はある程度完成したものだったのです。
それに対してボカロ音楽は、作曲者が提供するのはある意味で未完成の音楽であり、聴き手がそこに価値観やエネルギーをぶつけていくことで音楽として完成するスタイルだと考えられます。
これからの音楽は、多様な価値観を満たす為の入れ物の様なものであって、音楽を聴くというのは受信すると同時に発信することでもあるのかもしれません。
音楽の楽しみ方は無限
結論として、若者は音楽離れなどしていないと言えます。
長い歴史の中で、人が変わり、社会が変わり、文化が変わり、様々なものが変化してきました。
その中で音楽も変化し、それと同時に、人と音楽との付き合い方も変化しているだけなのです。
私も固定観念にとらわれず、もっと新しい音楽の楽しみ方を見つけていきたいと思います。
【執筆者】20代後半男性/神奈川
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